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  • 「僕の蕎麦が、やっと生まれた――油結びがくれた自由」

    「僕の蕎麦が、やっと生まれた――油結びがくれた自由」

    【タイトル】

    僕の蕎麦が、やっと生まれた――油結びがくれた自由

    今日、初めて分かったことがあります。

    僕は、自分の思う好きな蕎麦粉を、自分の好きなようにブレンドして打ちたかった。

    そして、自分の好きな出汁で食べてほしかった。

    自分の好きな蕎麦です。

    僕の蕎麦。

    それが料理です。

    油結びによって、ようやくその一杯を形にできるようになりました。

    初めて油結びができた時よりも、今のほうが嬉しい。

    なぜ油結びを生み出したのか、その意味が今日、初めて分かったからです。

    【腕前を見せるための蕎麦ではなかった】

    蕎麦には、さまざまなつなぎ方があります。

    僕もいろいろと知り、試し、学んできました。

    しかし、どこか乗り切れない気持ちがありました。

    つなぐ技術そのものが主役になり、腕前を見せるために蕎麦を打っているように感じることがあったからです。

    もちろん、それぞれの技術には意味があり、二八蕎麦を否定するつもりもありません。

    ただ、僕が作りたかった蕎麦は、技術を証明するためのものではなかった。

    蕎麦打ちは競技ではありません。

    僕は料理人として、自分が本当に好きな蕎麦粉を選び、それを自分の出汁と結び、一杯の料理にしたかったのです。

    今日、やっと腕前自慢から解き放たれた気がします。

    技術を捨てたのではありません。

    技術を自慢する必要がなくなったのです。

    【油結びは、蕎麦を邪魔しない】

    油結びは、食用油と水を先に十分に撹拌し、その仕込み水で蕎麦粉100%の生地を水回しする、僕の十割蕎麦の打ち方です。

    この方法の一番素晴らしいところは、油結びそのものが主役にならないことです。

    蕎麦粉の香り、粗さ、色、食感。

    その粉が持つ個性を押さえ込まず、僕の好きなブレンドを蕎麦にできる。

    さらに、油という栄養を一杯へ加えることができる。

    油結びは、ただ切れにくくするための技術ではありません。

    蕎麦を邪魔せず、蕎麦に新しい価値を加え、料理人を自由にする技術です。

    油結びによって、僕は自由になりました。

    【やっと二八から自由になれた】

    これまでは、「この蕎麦粉はつながるか」「十割で打てるか」ということを先に考えていました。

    けれど油結びによって、問いが変わりました。

    「打てるか、打てないか」ではなく、

    「どの蕎麦粉で、どんな蕎麦を料理したいのか」。

    フランスの蕎麦粉も、粗挽きの蕎麦粉も、韃靼蕎麦も、自分が好きなら選べる。

    十割は、純度や腕前を自慢するためのものではなかった。

    料理人が蕎麦粉を自由に選ぶための十割だったのです。

    やっと二八から解放された。

    そして、好きな蕎麦粉で「僕の蕎麦」を作れるようになりました。

    【なぜ、フランスの蕎麦粉を打つのか】

    僕はこれまで、フランスの蕎麦粉で十割蕎麦を打つことに挑戦してきました。

    今日初めて、その本当の理由が分かってきました。

    日本の蕎麦打ちの腕前を、フランスで見せたいからではありません。

    フランスの蕎麦粉を、日本の蕎麦粉と同じものにしたいからでもありません。

    フランスの蕎麦粉の個性を消さず、その土地の粉で「僕の蕎麦」を料理したかったのです。

    粉が変われば、香りも、粗さも、水の入り方も変わります。

    油結びは、その違いを押さえ込むのではなく、受け入れるための方法でした。

    その土地の蕎麦粉を、その土地の水と空気の中で蕎麦にする。

    世界のどこにいても、料理人が好きな粉を選び、自分の蕎麦を作る。

    これが、油結びの素晴らしいところです。

    【結びたかったのは、蕎麦と出汁だった】

    今思えば、僕が本当に結びたかったのは、蕎麦粉と水だけではなかったのだと思います。

    僕が選んだ蕎麦粉と、僕が作ってきた出汁。

    蕎麦と出汁を結びたかった。

    蕎麦は蕎麦打ちの腕前として語られ、出汁は料理として語られる。

    僕の中でも、長い間、その二つが別々だったのかもしれません。

    けれど、本当に作りたかったものは、最初から一杯の料理でした。

    好きな蕎麦粉を選ぶ。

    好きな出汁を作る。

    その二つが出会って、初めて「僕の蕎麦」になる。

    油結びは、粉と水を結び、蕎麦と出汁を結び、日本とフランスを結び、最後に蕎麦打ちと料理人としての僕を結んでくれました。

    【「未来へ蕎麦を」の意味】

    僕は、ずっと「未来へ蕎麦を」と言ってきました。

    しかし、その意味を自分でも十分に分かっていなかったのだと思います。

    未来へ蕎麦を残すとは、昔からの形をそのまま守ることだけではない。

    好きな蕎麦粉を選び、好きな出汁を作り、自分の一杯を料理として完成させる。

    その自由を、次の料理人へ渡すことです。

    未来へ残したいのは、僕が作った一杯だけではありません。

    次の料理人が「僕の蕎麦」「私の蕎麦」を生み出せる可能性です。

    以前、聖書の言葉から、考えることは自由なのだと受け取りました。

    「すべてのことは許されている。しかし、すべてのことが益になるわけではない。」

    ――コリントの信徒への手紙一 10章23節

    考えることは自由。

    試すことも自由。

    けれど、それが料理として人のためになるのか。

    油結びは、自由な発想から始まりました。

    そして今、蕎麦を邪魔せず、自分の好きな一杯を作る自由を、僕に与えてくれました。

    【僕の蕎麦が生まれた日】

    初めて油結びができた日は、技術が生まれた日でした。

    今日は、その技術が何のために生まれたのか分かった日です。

    蕎麦をつなげた日より、料理人として自由になれた日のほうが嬉しい。

    腕前自慢から解き放たれた時、僕の蕎麦打ちは料理になりました。

    自分の思う、好きな蕎麦粉のブレンドで打つ。

    自分の好きな出汁で食べてほしい。

    これは、自分の好きな蕎麦です。

    僕の蕎麦。

    それが料理です。

    僕の蕎麦が、やっと生まれた。

    だから今、未来へ蕎麦を渡せる。

    高野定義

    亀戸養生料理鍋蕎麦屋高の

  • 油結びを推奨する理由――蕎麦のよいところを腸まで届ける

    油結びを推奨する理由――蕎麦のよいところを腸まで届ける

    亀戸養生料理 高のでは、大豆油と水を撹拌した液体で十割蕎麦の水回しをする製法を「油結び」と呼んでいます。

    油結びは、粗挽きの十割蕎麦を切れにくくするためだけの技術ではありません。

    なぜ、蕎麦に油を使うのか。

    調べ続けるなかで、油結びを推奨する理由が少しずつ見えてきました。

    油結びとは

    油結びとは、植物油と水を撹拌し、その液体を蕎麦打ちの水回しに用いる方法です。

    現在、高のでは大豆油と水を撹拌して使用しています。

    目的は、小麦粉などのつなぎや熱による糊化だけに頼らず、蕎麦粉そのものを麺として結ぶことです。

    粗挽きで、殻ごと挽いた、黒くて香りの強い十割蕎麦。

    それを切れにくく、しなやかにし、すすれる麺にするために生まれたのが油結びです。

    理由1 熱に頼らず十割蕎麦を結ぶ

    十割蕎麦をつなぐ方法の一つに、熱湯を使って蕎麦のでんぷんを糊化させる「湯ごね」があります。

    油結びでは、熱湯による糊化だけに頼らず、油と水を撹拌した液体を使って水回しをします。

    世界の土地で育った蕎麦を、その土地の粉、水、大気のなかで十割蕎麦にする。

    油結びは、世界と日本を蕎麦でつなぐために生まれた方法でもあります。

    理由2 粗挽き十割蕎麦を、しなやかにする

    1990年に『調理科学』へ掲載された「そば切りの油脂添加による物性への影響」では、そば粉100部に対し、O/W型の乳化油脂製品を0、1、2、4部加え、蕎麦の物性を比較しています。

    その結果、比較した条件のなかでは、乳化油脂製品を2%添加した蕎麦が適切な硬さと伸張性を示しました。

    電子顕微鏡による観察では、加えた油脂が蕎麦のでんぷん粒の間へ入り込み、粒を結ぶような状態も確認されています。

    一方、4%添加では硬さや凝集性が低下し、脆さが増しました。

    油は、多ければよいわけではありません。

    適量の油をどのような状態で蕎麦全体へ行き渡らせるかが重要です。

    なお、この研究で使われた乳化油脂製品は水分70%、脂質30%であり、高のの油結びと同一の製法ではありません。

    しかし、「油が蕎麦のでんぷん粒の間に入り、麺の物性へ影響する」という報告は、油結びを考えるうえで重要な先行研究です。

    参考論文:
    吉中哲子ほか「そば切りの油脂添加による物性への影響」
    https://doi.org/10.11402/cookeryscience1968.23.2_186

    理由3 蕎麦のよいところを、茹で湯へ逃がさない可能性

    蕎麦を茹でると、蕎麦に含まれる成分の一部が茹で湯へ移ります。

    蕎麦の熱湯抽出液を調べた研究では、茹で汁に抗酸化作用を持つ成分が溶出していることが示されています。

    また、韃靼蕎麦由来のルチンを加えた即席麺の研究では、150~190℃で揚げた段階ではルチン量に明確な低下がみられなかった一方、その後の水中調理によって明らかな減少が確認されました。

    この結果から、ルチンの減少は「熱だけ」の問題ではなく、「熱と水による調理」、特に茹で湯への溶出が関係している可能性が考えられます。

    そこで、油結びについて新しい仮説が生まれました。

    油結びによって蕎麦のでんぷん粒の結びつきが強くなれば、茹でる際の成分流出が抑えられ、通常の十割蕎麦よりもルチンが麺に多く残るのではないか。

    現段階では、まだ仮説です。

    油結び蕎麦と通常の十割蕎麦について、生麺、茹で麺、茹で湯に含まれるルチン量を比較した分析は行っていません。

    したがって、「油結びによってルチンが必ず多く残る」と断定することはできません。

    しかし、油結びを検証する新しい研究の方向として、記録する価値があると考えています。

    参考資料:
    「脱塩基DNA法を用いたヒドロキシラジカル損傷に対する蕎麦熱湯抽出液のDNA防御能」
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/ajscs/19/0/19_0_72/_article/-char/ja/

    参考論文:
    “Extraction of rutin from Tartary buckwheat milling fractions and evaluation of its thermal stability in an instant fried noodle system”
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25624204/

    理由4 蕎麦のよいところを腸まで届ける

    高のでは以前から、

    「栄養、腸まで届け。」

    という考えで料理を作ってきました。

    とろろ、玄米、雑炊なども、ただ栄養を加えるためだけの料理ではありません。

    食材の消化や吸収の進み方を考え、身体への届き方まで料理する。

    それが養生料理としての高のの考え方です。

    食事に含まれる脂質は、一般に胃から小腸へ食べ物が移る速さや、消化吸収の進み方に影響します。

    そのため油結びには、蕎麦を物理的につなぐ働きだけでなく、蕎麦の消化や吸収の進み方を緩やかにする可能性も考えられます。

    ただし、油結び蕎麦を食べることによって、ルチンが通常の蕎麦より多く腸へ届くことや、吸収率が高まることを確認した研究は、現在のところありません。

    「蕎麦のよいところを腸まで届ける」は、健康効果の断定ではありません。

    高のが料理を作るうえで大切にしてきた思想であり、これから検証していきたい方向です。

    切れないためだけの油ではない

    油結びを推奨する理由は四つあります。

    一つ目は、熱に頼らず十割蕎麦を結ぶため。

    二つ目は、粗挽き十割蕎麦を切れにくく、しなやかにするため。

    三つ目は、ルチンなどの成分が茹で湯へ流れ出すことを抑え、麺に残せる可能性があるため。

    そして四つ目は、蕎麦のよいところを腸まで届けるという、養生料理の考え方につながるためです。

    切れないためだけの油ではない。

    蕎麦のよいところを茹で湯へ逃がさず、身体への届き方まで考える。

    油で結び、腸まで届ける。

    それが、亀戸養生料理 高のが油結びを推奨する理由です。

    亀戸養生料理 高の
    株式会社高の
    代表 高野定義
    SOBA TAKANO

  • 栄養、腸まで届け。油結びで、蕎麦のよいところを腸まで

    栄養、腸まで届け。油結びで、蕎麦のよいところを腸まで

    僕は昔から、料理についてこう言ってきました。

    栄養、腸まで届け。

    身体によい材料を使っただけでは、料理の仕事は終わらない。

    その栄養を、おいしく食べてもらい、身体の中へ届けるところまでが料理だと考えてきました。

    今回、油と蕎麦の関係を調べていくうちに、この言葉と「油結び」が一本につながりました。

    油は、蕎麦の邪魔をするものではなかった

    高のの油結びは、大豆油と水を十分に撹拌し、その乳化液で十割蕎麦の水回しをする方法です。

    小麦粉を加えず、熱で固めることにも頼らず、殻ごと挽いた粉や粗挽き粉を、蕎麦らしいまま麺にするために続けてきました。

    調べてみると、1990年に「そば切りの油脂添加による物性への影響」という研究が発表されていました。

    そば粉100%に乳化油脂を加えて比較したところ、適量では蕎麦に好ましい硬さと伸びが生まれ、切れにくくなり、茹ですぎやつゆに浸した後の伸びも抑えられました。

    電子顕微鏡では、油脂が蕎麦のでんぷん粒の間へ入り、粒を結ぶような状態も観察されています。

    油は、蕎麦の外側を滑らせるだけではなかった。

    蕎麦の粒と粒の間に入り、麺としてつなぐ働きをしていたのです。

    これは、高のが油結びで確かめてきた「粗挽き十割でも切れにくい」「細く、しなやかで、すすれる」という感覚と重なります。

    蕎麦と大豆、二つの種の栄養を結ぶ

    蕎麦には、炭水化物、たんぱく質、食物繊維、ビタミンB群、そしてポリフェノールの一種であるルチンなどが含まれています。

    大豆油には、n-6系・n-3系の多価不飽和脂肪酸、ビタミンE、ビタミンKが含まれています。

    蕎麦に脂質がまったくないわけでも、蕎麦に油が不足していたわけでもありません。

    油結びは、蕎麦の外に油を添えるのではなく、少量の植物油脂を蕎麦そのものの中へ組み込む方法です。

    蕎麦という種と、大豆という種。二つの植物の力を、一つの麺の中で結ぶ。

    これも油結びの意味だと考えています。

    蕎麦のよいところを、腸まで

    蕎麦のルチンは、小腸では吸収されにくく、その一部は大腸まで届き、腸内細菌によってケルセチンなどへ変化して利用されます。

    また、一般に炭水化物を適量の脂質と一緒に食べると、胃から腸へ送られる速度が遅くなり、糖質の吸収が緩やかになることが報告されています。食事中の脂質が、ケルセチンの吸収を助ける可能性を示した人での研究もあります。

    ただし、油結び蕎麦を食べればルチンの吸収が必ず増える、血糖値が必ず下がる、と証明されたわけではありません。

    ここは効能として言い切らず、これから確かめるべき可能性として残します。

    それでも、蕎麦の成分が腸で働くという事実を知ったとき、僕が昔から言ってきた言葉へ戻ってきました。

    栄養、腸まで届け。

    とろろは、粘りや食物繊維、酵素によって蕎麦の消化を支えます。

    油は、とろろと同じ働きではありません。しかし、どちらも栄養を加えるだけでなく、消化や吸収の進み方まで考えた蕎麦の相棒です。

    とろろは蕎麦の外から。

    油結びは、蕎麦の中から。

    油結びは、料理・技術・栄養を結ぶ

    油結びには、三つの意味が見えてきました。

    一つは、粗挽き十割蕎麦を麺として切れにくくする「技術」。

    一つは、蕎麦と大豆、二つの種の力を合わせる「栄養」。

    そしてもう一つは、蕎麦のよいところを食べる人の身体へ届けようとする「料理」です。

    油は、蕎麦らしさを消すためのものではありません。

    削らず、混ぜず、熱に頼らず、蕎麦を蕎麦らしいまま届けるために使う。

    蕎麦のよいところを、腸まで。

    栄養、腸まで届け。高のの油結び。

    亀戸養生料理 鍋蕎麦屋 高の
    SOBA TAKANO

    参考資料

    ● 吉中哲子ほか「そば切りの油脂添加による物性への影響」調理科学 23巻2号、1990年

    ● 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」大豆油

    ● Rivaほか「Conversion of Rutin by Human Gut Microbiota」2020年

    ● Guoほか「Dietary fat increases quercetin bioavailability in overweight adults」2013年

  • 油脂は麺に使われていた。それでも「油結び」は何を変えたのか――粗挽き十割蕎麦と製麺技術の接点

    油脂は麺に使われていた。それでも「油結び」は何を変えたのか――粗挽き十割蕎麦と製麺技術の接点

    前の記事で、僕は「油結び」が生まれるまでの道のりを書いた。

    フランスの蕎麦粉と、フランスの水で、十割蕎麦を打ちたい。

    小麦粉を使わず、熱にも頼らず、その土地の蕎麦を、その土地で麺にしたい。

    その試行の中で、油と水を先に十分に撹拌し、その液体を粗挽き蕎麦粉100%の水回しに用いる現在の方法へたどり着いた。僕はこの方法を「油結び」と名づけた。

    しかし、発表するなら、自分の経験だけを書いて終わってはいけない。

    過去に同じことをした人はいなかったのか。

    蕎麦職人ではなく、製麺所の側から見たら、すでに行われていることではないのか。

    この問いから、もう一度調べ直した。

    麺に油脂を使う技術は、すでに存在していた

    調査すると、製麺業界には油脂、粉末油脂、乳化油脂を麺へ利用する技術が以前から存在することが分かった。

    目的は、乾燥防止、べたつき防止、ミキシングの均一化、柔軟性や食感の調整、麺のほぐれ、保存性、製造上の作業性などである。

    製麺用の業務資材には、乳化油脂を「こね水に溶解使用」するものが公開されている。特許資料にも、水中油型乳化油脂を、うどん、そば、中華麺などの製造や品質改良に利用する記録がある。

    また、そば粉60%、小麦粉40%の原料へ粉末油脂を加え、乾そばを製造した実施例も確認できた。学術資料にも、乾めんの生地へ乳化油脂を加え、物性への影響を測定した研究がある。

    つまり、ここは正直に記録しなければならない。

    「麺に油を使う」という考えそのものは、新しくない。

    油脂が生地の状態や麺の物性を変えることも、製麺の世界では以前から研究されてきた。

    この発見は、僕の油結びを弱くするものではなかった。

    むしろ、何が同じで、何が違うのかを考える、新しい角度を与えてくれた。

    製麺技術と「油結び」は、目的と構造が違う

    確認できた製麺技術の多くは、加工された乳化油脂、粉末油脂、乳化剤などを利用し、機械製麺の安定、保存、ほぐれ、作業性、食感の改良を目的としている。また、そばの実施例でも小麦粉を配合したものが確認できる。

    一方、高ので実践している油結びは、次の条件を持つ。

    ● 原料の中心は、粗挽きの蕎麦粉100%である。

    ● つなぎの小麦粉を使わない。

    ● 打つときに蕎麦粉を加熱しない。

    ● 製麺用の乳化油脂や乳化剤ではなく、食用の植物油と水を使う。

    ● 油を粉へ直接入れるのではなく、油と水を先に十分に撹拌する。

    ● 撹拌によって油を細かく乳化・分散させた状態の仕込み水を、水回しに用いる。

    ● 機械による量産ではなく、人の手で粉の状態を読み、延し、切る。

    ● 保存性や量産性ではなく、粗い蕎麦の粒を残したまま、乾燥やひび割れを抑え、麺として結ぶことを目的とする。

    ここでいう「乳化・分散」は、乳化剤を使って長期間安定させた工業的な乳化油脂と同じ意味ではない。油と水だけを撹拌しているため、時間がたてば分離し得る。一時的に油滴を細かく分散させ、その状態で粉全体へ届けることが重要だと考えている。

    油結びは、油で蕎麦を固める技術ではない。

    油だけを蕎麦へ混ぜる技術でもない。

    水回しへ油の働きを持ち込み、粗挽き十割を手打ちのまま結ぶための再構成である。

    工業製麺の知恵を、蕎麦職人の手へ戻す

    製麺所は、安定して大量に麺を作るため、油脂の働きを研究してきた。

    僕はそれを知らず、フランス産蕎麦粉100%を麺にするために、手で試行を始めた。

    最初は、菊練り後や角出し後の生地を、油のついた手で撫でた。粗挽き生地の表面を乾燥やひび割れから守れないかと考えたからである。

    次に、冷やした蕎麦湯と油を合わせた。

    その後、蕎麦湯を使わず、水と少量の油を先に撹拌し、粉全体へ均一に届ける現在の方法へ進んだ。

    あとから製麺技術の資料を知り、油脂が麺の生地へ働くという自分の感触に、すでに別の世界から研究されていた根があることを知った。

    けれど、そこで終わりではない。

    工業製麺の目的と、僕の目的は違う。

    僕が残したいのは、均一で扱いやすい麺を大量に作る方法ではない。

    殻ごと挽いた粉を削らない。

    粗い粒を取り除かない。

    熱で蕎麦の性質を先に変えない。

    蕎麦らしい香りと、黒さと、ザクザク噛む力を残したまま、細く、しなやかに、すすれる麺へ導く。

    工業製麺に存在した油脂利用と、蕎麦職人の水回し。その二つの間に、油結びの現在地が見えてきた。

    現在の油結び

    現在の記録例では、大豆油100ccと水600ccを十分に撹拌し、仕込み水を作っている。

    ただし、これはすべての粉に通用する固定配合ではない。

    蕎麦粉の産地、挽き方、粒度、季節、温度、湿度によって必要な加水は変わる。大切なのは数字だけではなく、油と水を先に撹拌して粉全体へ届け、最後は手で粉の状態を読むことである。

    現在、高のでは細かい蕎麦粉、殻ごと挽いた玄挽き、粗挽き粉を組み合わせた十割でも検証を続けている。粗挽きの割合、麺の太さ、茹で時間、切れ方、しなやかさを、毎朝の蕎麦打ち動画として公開している。

    これは完成品の宣伝ではない。

    技法がどこまで通用するのかを残す、公開実験の記録である。

    油結びの年代記録

    2023年

    フランスから帰る飛行機の中で、次はフランス産蕎麦粉100%と現地の水で十割蕎麦を打つと決め、方法を考え始めた。

    2024年

    日本とフランスで、湯捏ねによる十割蕎麦を試した。フランス滞在中に柔らかなパンと出会い、「バターの量だ」という言葉から、油脂が生地を変えるという感覚を得た。帰国後、油をつけた手で蕎麦生地を撫でる試行を始めた。

    同年夏、ジュリアとミカからクルミ油を受け取った。同年9月、ガレット職人のまろ氏から、ガレット生地にも油を入れるという話を聞き、蕎麦粉と油を組み合わせる自分の試みに確信を持った。

    2025年

    フランスでは引き続き湯捏ねを実践した。帰国後、前日に取って冷やした蕎麦湯と油を使う方法を試し、その後、水と油を先に撹拌して水回しに用いる現在の方法へ発展した。

    現在

    粗挽き蕎麦粉100%を対象に、油と水を撹拌した仕込み水を用いる「油結び」として、工程、配合、麺の状態を記録している。

    過去の一部のYouTube説明欄には、当時の記憶違いによる「2022年考案」という表記が残っている。渡仏歴と公開記録を再確認した結果、正しい年代は、2023年に構想、2024年に試作開始、2025年に現在の方法へ発展である。ここに訂正して記録する。

    現在、確認できている資料

    高の自身による一次記録

    ● 2026年8月20日公開ブログ「油結び――名前のない試みから生まれた、十割蕎麦の新しい結び」

    ● YouTube「世界と日本を繋ぐ十割蕎麦打ちチャレンジ」

    ● YouTube「誰でも繋がる十割蕎麦打ち 乳化を利用した蕎麦打ち」

    ● YouTube「どなたでも打てる十割蕎麦打ち 乳化を利用した油結び」

    ● YouTubeショート「十割蕎麦打ち #油結び」

    ● SOBA TAKANOの朝の十割蕎麦打ちLIVE、ショート動画

    ● Instagram、Facebookに残る油結び、フランス産蕎麦粉、湯捏ね、粗挽き十割の投稿

    これらは、油結びの新規性を第三者が証明する資料ではない。しかし、高野定義がいつ、どの工程を公開し、どのように方法を変えてきたかを確認する一次記録になる。

    関係を確認できる第三者資料

    ● 坂崎仁紀氏による文春オンラインの継続取材。2026年8月11日の記事は、高のが太く黒いザクザク噛む十割蕎麦を継続していること、粗挽き粉を含む蕎麦、小麦蕎麦、枝豆のまめつゆなど、現在の料理と技術の背景を記録している。

    ● 柴田書店編『蕎麦前とつまみ167品』(2025年)。油結びそのものの資料ではないが、高のを既存の取材店として料理と工程を記録した専門書である。

    現時点では、油結びの技術的新規性や歴史的位置を独立して検証した第三者記事は、まだ成立していない。

    製麺技術の先行資料

    ● 製麺用乳化油脂を、こね水に溶かして使う業務用品の公開資料

    ● 水中油型乳化油脂を、そばを含む麺類の品質改良へ用いる特許資料

    ● そば粉60%、小麦粉40%、粉末油脂を用いた乾そばの特許実施例

    ● 水中油型乳化物が麺生地の均一な混練などへ働くことを記した特許資料

    ● 乳化油脂を添加した乾めんの物性を測定した食品科学の研究

    これらは「麺と油脂」の先行例である。しかし、現在確認した範囲では、食用植物油と水を先に撹拌し、その乳化・分散状態を粗挽き蕎麦粉100%の水回しへ用い、無加熱で手打ちするという、高のの油結びと全条件が一致する公開例は見つかっていない。

    ただし、これは世界初の証明ではない。

    公開検索で見つかっていないことと、歴史上存在しなかったことは同じではない。

    これから確認したいこと

    僕が求めているのは、「最初だった」と褒めてもらうことではない。

    次の問いに、資料と実験で答えたい。

    1. 江戸期以前から現代まで、蕎麦粉へ油を加えて生地を結び、延し、切った記録はあるか。

    2. 油と水を撹拌、乳化または分散させた液体を、十割蕎麦の水回しへ用いた先例はあるか。

    3. 製麺所、乾麺、即席麺で使われる乳化油脂と、食用油と水だけを使う油結びでは、生地内部で何が違うのか。

    4. 通常の水ごね、湯捏ね、油結びで、粗挽き十割の切断率、延展性、茹で上がり、香り、食感はどう変わるか。

    5. 粗挽きの割合や粒度を変えても、別の職人が再現できるか。

    先例があれば、名称、年代、地域、文献を知りたい。

    それは油結びを否定するものではない。失われた技法とのつながりが見つかるなら、新しい蕎麦史になる。

    先例が確認できなければ、現代の粗挽き十割手打ちとして、複数の職人、製粉会社、製麺技術者、料理史・蕎麦史の研究者による比較検証が必要になる。

    「世界初」ではなく、調べられる発表へ

    僕は、油結びを「日本初」「史上初」「世界初」とは書かない。

    今、言えるのはここまでである。

    麺に油脂を使う技術は、製麺業界に以前から存在した。

    その一方で、食用油と水を先に撹拌し、添加物・熱・小麦粉に頼らず、粗挽き蕎麦粉100%の水回しに使う手打ちの公開例は、現在確認した資料の中では見つかっていない。

    油結びは、既存の油脂利用をそのまま持ち込んだものではなく、粗挽き十割蕎麦を削らず、熱を使わず、人の手で麺にする目的へ再構成した試みである。

    新しい発見があれば、この記録は更新する。

    間違いがあれば、日付を残して訂正する。

    先人がいれば、敬意をもって名前を記す。

    発表とは、大きく言い切ることではない。

    後から来た人が調べられるように、問いと資料と工程を残すことだと、僕は考えている。

    油結びは、完成した答えではない。

    蕎麦を削らず、蕎麦らしいまま麺にするための、公開された問いである。

    高野定義
    SOBA TAKANO
    亀戸養生料理 鍋蕎麦屋 高の

    公開資料・参照先

    高のの公開記録

    ● 油結び――名前のない試みから生まれた、十割蕎麦の新しい結び

    ● 世界と日本を繋ぐ十割蕎麦打ちチャレンジ

    ● 誰でも繋がる十割蕎麦打ち 乳化を利用した蕎麦打ち

    ● どなたでも打てる十割蕎麦打ち 乳化を利用した油結び

    ● 十割蕎麦打ち #油結び

    第三者資料

    ● 坂崎仁紀「十割蕎麦職人がつくる“つけ麺”が絶品…!」文春オンライン、2026年8月11日

    ● 柴田書店編『蕎麦前とつまみ167品』柴田書店、2025年、38–43頁、ISBN 978-4-388-06391-8。

    製麺・油脂利用の先行資料

    ● 日本コロイド「製麺用改良剤」

    ● 水中油型乳化油脂組成物 JP3477785B2

    ● 麺の製造法 JP2717226B2

    ● 即席ロングライフ麺用改良剤組成物 JP2001061422A

    ● 三木英三ほか「乾燥中のめんの物理的性質に及ぼす加工条件の影響」『日本食品科学工学会誌』43巻5号、1996年

  • 養生蕎麦とは?|更科・藪・田舎に続く、新しい蕎麦の方向

    養生蕎麦とは?|更科・藪・田舎に続く、新しい蕎麦の方向

    養生蕎麦とは

    養生蕎麦とは、日本料理の哲学に基づき、身体に徳する、バランスの取れた一食を目指す新しい蕎麦の方向です。

    更科、藪、田舎などと同じように、蕎麦の考え方と進む方向を示す言葉です。

    まだ歴史が浅く、世間には馴染みがありません。だから今後は、初めて見る人にも意味が伝わるように、その定義を添えて発信していきます。

    「養生蕎麦」を初めて発表した日

    2015年10月22日。

    亀戸養生料理 高のは、公式SNSで初めて「亀戸名物 養生蕎麦 高の」と発表しました。

    投稿に添えた言葉は、

    「常識を超えた美味しさを!」
    「セサミン大量!」

    この日が、高のが自らの蕎麦を「養生蕎麦」と名づけ、世の中へ示した最初の日です。

    2014年に発表した名代護摩蕎麦を代表作として、その料理に流れていた養生の考え方を、蕎麦の新しい方向を示す言葉へと育てたのが「養生蕎麦」です。

    「身体に良い蕎麦」だけではありません

    養生と聞くと、健康食や栄養価の高い蕎麦を思い浮かべるかもしれません。

    しかし、高のが考える養生は、特定の栄養成分だけを強調するものではありません。

    食材には、それ

    養生蕎麦とは?|更科・藪・田舎に続く、新しい蕎麦の方向

    養生蕎麦とは

    養生蕎麦とは、日本料理の哲学に基づき、身体に徳する、バランスの取れた一食を目指す新しい蕎麦の方向です。

    更科、藪、田舎などと同じように、蕎麦の考え方と進む方向を示す言葉です。

    まだ歴史が浅く、世間には馴染みがありません。だから今後は、初めて見る人にも意味が伝わるように、その定義を添えて発信していきます。

    「養生蕎麦」を初めて発表した日

    2015年10月22日。

    亀戸養生料理 高のは、公式SNSで初めて「亀戸名物 養生蕎麦 高の」と発表しました。

    投稿に添えた言葉は、

    「常識を超えた美味しさを!」
    「セサミン大量!」

    この日が、高のが自らの蕎麦を「養生蕎麦」と名づけ、世の中へ示した最初の日です。

    2014年に発表した名代護摩蕎麦を代表作として、その料理に流れていた養生の考え方を、蕎麦の新しい方向を示す言葉へと育てたのが「養生蕎麦」です。

    「身体に良い蕎麦」だけではありません

    養生と聞くと、健康食や栄養価の高い蕎麦を思い浮かべるかもしれません。

    しかし、高のが考える養生は、特定の栄養成分だけを強調するものではありません。

    食材には、それぞれの性質と役割があります。

    その理を理解し、味、香り、温度、食感、栄養、食べ方の流れまで整え、食べる人の身体に徳する一食に仕立てる。

    それが、日本料理に受け継がれてきた養生の考え方です。

    一品を作ったのではない。
一食を設計した。

    これが、亀戸養生料理 鍋蕎麦屋高のの料理の姿勢です。

    更科・藪・田舎、そして養生

    更科には、白く上品な蕎麦の美しさがあります。

    藪には、江戸前のつゆと蕎麦を味わう様式があります。

    田舎には、蕎麦の風味を力強く伝える方向があります。

    そして養生蕎麦は、蕎麦だけで完結させず、出汁、大豆、胡麻、季節の食材、食後の締めまでを調和させ、身体を養う一食として考える方向です。

    優劣ではありません。

    どの蕎麦を良しとするか。

    何を大切にして一枚、一椀、一食を仕立てるのか。

    その方向の違いです。

    分かりやすい入口は「韃靼蕎麦ブレンド」

    高のの養生蕎麦を、初めての方に目で見て分かりやすく伝える特徴の一つが、韃靼蕎麦をブレンドした十割蕎麦です。

    殻ごと挽いた蕎麦粉に韃靼蕎麦を重ね、蕎麦の香り、ほろ苦さ、力強さを一枚の中に表します。

    ただし、韃靼蕎麦を使うことだけが養生蕎麦ではありません。

    韃靼ブレンドは、目に見える特徴。
養生は、その蕎麦が向かう方向です。

    鍋蕎麦と護摩蕎麦

    高のは2012年、東京・亀戸で、十割蕎麦を温かく、最後まで美味しく召し上がっていただくために、一つの鍋で一食を仕立てる「鍋蕎麦」を始めました。

    2013年には、日本の郷土料理である呉汁の考え方を蕎麦に取り入れました。

    水に浸した大豆をすりつぶした「呉」、出汁、黒胡麻、鉄鍋。

    それらを結び、2014年に「名代護摩蕎麦」を発表しました。

    養生蕎麦は、高のの蕎麦が進む方向です。

    鍋蕎麦は、その考え方を一食として表す蕎麦様式。

    護摩蕎麦は、その代表となる料理です。

    新しい蕎麦の方向を、亀戸から

    養生蕎麦は、長い歴史を持つ更科、藪、田舎のように、すでに広く知られた言葉ではありません。

    だからこそ、料理を作り、言葉で定義し、毎日の仕事で伝え続けていきます。

    殻ごと挽いた蕎麦粉で十割蕎麦を打つ。

    出汁、大豆、胡麻、季節の恵みを生かす。

    蕎麦だけではなく、食べ終わるまでを一食として考える。

    身体に徳する、一食としての蕎麦。

    それが、亀戸養生料理 鍋蕎麦屋高のの「養生蕎麦」です。

    すべて手作り、手打ち。毎朝限定30食。

    亀戸の団地の下で、夫婦二人で、この新しい蕎麦の方向を育てています。

    GOJIRU STYLE SOBA
    亀戸養生料理 鍋蕎麦屋高の
    代表 高野定義

  • 蕎麦屋のラーメン|和風出汁と手打ち麺、火曜日だけのダブルスープ

    蕎麦屋のラーメン|和風出汁と手打ち麺、火曜日だけのダブルスープ

    火曜日、高のはラーメンを手打ちします。

    なぜ、蕎麦屋がラーメンを作るのか。

    その答えは、麺だけではなく、
    二つの「つゆ」にあります。

    いつもの蕎麦つゆで作るラーメン

    高のが使うのは、砂糖とみりんを合わせた蕎麦用の「かえし」。

    鰹節、干し椎茸、昆布から引く出汁も、普段の蕎麦に使っているものです。

    2012年の開店から14年。
    返しに返し、磨き続けてきた高のの蕎麦つゆ。

    ラーメンのために、まったく別のスープを作ったわけではありません。

    出汁も、かえしも、いつもの蕎麦用。
    違うのは、毎回新しく作る、香りのよい鶏油だけです。

    いつもの蕎麦つゆに、作りたての鶏油を重ねる。
    これが、一つ目の温かいつけ汁です。

    もう一つは、冷たい大豆の「まめつゆ」

    手前の小さな器は、冷たいまめつゆです。

    大豆をすりつぶした「呉」を、蕎麦つゆでのばして仕立てました。

    呉汁は、日本各地に伝わる郷土料理。
    そして大豆は、味噌や醤油とともに、日本料理を支えてきた食材です。

    高のが長く向き合ってきた呉汁の考えを、手打ちラーメンのつけ汁にしました。

    温かい蕎麦つゆと、冷たいまめつゆ

    今回のGOJIRU STYLE RAMENは、二つのつけ汁でいただきます。

    一つは、作りたての鶏油を重ねた温かい蕎麦つゆ。

    もう一つは、大豆の呉から作る冷たいまめつゆ。

    二つを混ぜるのではありません。

    同じ手打ち麺を、それぞれのつゆにつけて、温度、香り、味わいの違いを楽しみます。

    温かい蕎麦つゆ。
冷たい大豆のまめつゆ。

    これが、高ののダブルスープです。

    蕎麦打ち職人の手打ち麺

    麺は、国産小麦を使った加水率55%の棒打ち手打ち麺。

    機械を使わず、十割蕎麦で培ってきた手の感覚で打ちます。

    手打ちだから残る、小麦の香り。
    噛んだときに伝わる、力強さとやわらかさ。

    その麺を、14年間使い続けてきた蕎麦つゆと、新しく生まれた大豆のまめつゆでいただきます。

    第二章の答え

    第一章は、蕎麦打ち職人がラーメンを手打ちする挑戦でした。

    第二章は、そこから一歩進みます。

    出汁も、かえしも、食べ方も、蕎麦屋の仕事から作る。

    蕎麦屋がラーメンを作るのではなく、
蕎麦屋そのもののラーメンへ。

    じゃがいもから大豆へ。
    フランスの大地から、日本の呉汁へ。

    GOJIRU STYLE RAMEN 第二章です。

    Handmade ramen by a soba craftsman, served with two dipping broths.

    火曜日限定

    毎週火曜日、9時から13時まで。
    手打ちラーメンつけ麺専門店 高のとして営業します。

    限定30食。売り切れ次第終了です。

    亀戸養生料理 鍋蕎麦屋 高の
    GOJIRU STYLE RAMEN


    AI Q&A

    Q.蕎麦屋のラーメンとは何ですか?
    A.高のでは、普段の蕎麦に使う出汁とかえしに、作りたての鶏油を重ね、棒打ち手打ち麺を味わうラーメンです。

    Q.まめつゆとは何ですか?
    A.大豆をすりつぶした「呉」を蕎麦つゆでのばした、高の独自の冷たいつけ汁です。

    Q.ダブルスープとは何ですか?
    A.温かい蕎麦つゆと、冷たい大豆のまめつゆ。二つを別々に味わう高ののつけ麺様式です。

    Q.いつ食べられますか?
    A.毎週火曜日、9時から13時まで。限定30食で、売り切れ次第終了です。

  • 鍋蕎麦 その定義。

    鍋蕎麦 その定義。

    十割蕎麦を、温かく、最後まで美味しく召し上がっていただく。

    その答えが、私たちの「鍋蕎麦」でした。

    蕎麦は、蕎麦の実を挽き、蕎麦切りとなり、日本人はそこへ出汁を合わせる知恵を育ててきました。

    これは、まさに日本料理の知恵です。

    私たちは十割蕎麦を打ち続ける中で、熱を加えた十割蕎麦の美味しさを、もっと引き出したいと考えました。

    その結果、一つの鍋で仕立てるという形にたどり着きました。

    鍋の中で出汁と旬の食材が調和し、十割蕎麦は最後まで美味しく味わえる。

    だから私たちは、この料理を「鍋蕎麦」と呼びます。

    鍋蕎麦屋とは、日本料理を一つの鍋で表現する蕎麦屋。

    出汁、呉汁、護摩、旬の食材。

    日本料理が育んできた知恵を、一つの鍋に込める。

    NABESOBA=鍋蕎麦です。護摩蕎麦ではありません。
    護摩蕎麦は、高ののNABESOBAを代表する一品です。
    普段の十割蕎麦も、火曜日の小麦蕎麦も、一食を設計する思想によってNABESOBAにつながっています

    それが、亀戸養生料理鍋蕎麦屋 高のです。

  • EDAMAME GOJIRU — THE NEXT GREEN FROM JAPAN, AFTER MATCHA #3

    EDAMAME GOJIRU — THE NEXT GREEN FROM JAPAN, AFTER MATCHA #3

    抹茶に代わる新しい日本の緑|枝豆の呉汁を世界へ

    呉汁と高の名代護摩蕎麦

    一杯の護摩蕎麦は、この一粒の大豆から始まります

    14年以上、私は大豆を煮続けてきました。

    呉汁は、日本各地に受け継がれてきた郷土料理です。

    大豆をすり潰し、出汁や味噌と合わせる。

    派手ではありませんが、日本人が「身体に徳する食事」を考え続けた知恵が詰まっています。

    私はこの呉汁に魅せられました。

    「この料理を、蕎麦で表現できないだろうか。」

    その問いから始まった挑戦が、名代護摩蕎麦です。

    黒胡麻を重ね、十割蕎麦を合わせ、季節の野菜を添える。

    そして最後は玄米で締める。

    私は一品を作ったのではありません。

    一食を設計しました。

    護摩蕎麦は、胡麻の料理ではありません。

    呉汁の思想を受け継ぐ、日本料理です。

    これからも私は、大豆の可能性を追い続けます。

    護摩蕎麦、そして新しい麺料理へ。

    日本料理の知恵を、未来へ、世界へ。

    SOBA TAKANO

    亀戸 養生料理 高の

    東京都江東区亀戸。

    十割蕎麦とGOJIRU STYLEを発信しています。

  • 亀戸養生料理 高の・SOBA TAKANO 正式歴史年表(提出済み資料整理版)

    亀戸養生料理 高の・SOBA TAKANO 正式歴史年表(提出済み資料整理版)

    2012年

    亀戸養生料理 高の 開店

    「身体に徳する食事」をテーマに開業。

    養生料理、日本料理、十割蕎麦を軸にした店づくりを始める。

    護摩蕎麦誕生前夜

    2013年

    Facebook一次資料確認。

    2013年6月12日

    「呉汁をそばにしました」

    東北の郷土料理「呉汁」を蕎麦へ応用。

    大豆の茹で汁に鰹と昆布を加え、自家製江戸甘味噌で仕上げる。

    現在の護摩蕎麦の原点。

    2013年7月23日

    「養生とろろ汁」

    2013年8月17日

    「賄いめし 胡麻蕎麦」

    後の護摩蕎麦へ繋がる最古級資料。

    2014年

    名代護摩蕎麦 誕生

    郷土料理「呉汁」の思想を基に考案。

    日本料理の養生思想を一杯に表現する料理として提供開始。

    2015年

    錦糸町亀戸食本 掲載

    護摩蕎麦、鴨料理、ジビエ料理など掲載。

    鉄鍋導入

    現在の護摩蕎麦の形へ近づく。

    Facebook確認

    「亀戸名物 養生蕎麦 高の」

    名称使用を確認。

    哲学として日本料理を表現

    身体に徳するバランスのとれた食事

    余す事なく食する から 殻ごと挽いた蕎麦粉の十割蕎麦 呉汁出汁を玄米で薬膳粥で締める

    2016年

    錦糸町亀戸食本 掲載(2年連続)

    2017年

    散歩の達人

    掲載。

    全国メディア期

    2018年

    唐揚げグランプリ金賞受賞

    鶏もも丸丸素揚げ。

    名医のTHE太鼓判!

    出演。

    護摩蕎麦が健康食として紹介される。

    12月1日

    ぶらり途中下車の旅

    出演。

    護摩蕎麦紹介。

    2019年

    8月4日

    スクール革命!

    出演。

    鶏もも丸丸素揚げ(ギャートルズの肉)紹介。

    2020年

    唐揚げグランプリ金賞受賞(2度目)

    7月11日

    夕焼け酒場

    出演。

    8月

    バゲット

    出演。

    鶏もも丸丸素揚げ紹介。

    通販注文殺到。

    10月28日

    太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選

    出演(1回目)。

    2021年

    3月3日

    太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選

    出演(2回目)。

    太田和彦氏より

    「エース オブ なめろう」

    との評価を受ける。

    2022年

    栄養と料理

    掲載。

    散歩の達人

    掲載(2回目)。

    おとなの週末

    掲載。

    文春オンライン

    掲載。

    東スポWeb

    掲載。

     

     

    フランス挑戦期

    2023年

    Japan Expo Sud Marseille

    Japan Expo史上初の手打ち蕎麦実演

    高野シェフによる手打ち蕎麦。

    使用材料

    • 霧下蕎麦本家 GSTI蕎麦粉
    • 日本の温泉水

    をフランスへ持ち込み。

    実演

    • Sakuraステージ実演
    • France Japon Connexionブース
    • ワークショップ

    合計5回実演。

    France 3 Provence-Alpes

    France 3 Provence-Alpes

    記事掲載。

    Chef Takanoとして紹介。

    フランス・マルセイユ

    フランス産蕎麦粉100%

    フランスの水100%

    による十割蕎麦提供を開始。

    Noailles市場で現地野菜を仕入れ、

    Robato Marseilleにて蕎麦ディナー開催。

    ここから

    地蕎麦

    という思想が明確になる。

    3月17日

    news every.

    出演。

    「仲良し夫婦の繁盛店」

    • 護摩蕎麦
    • 丸丸素揚げ
    • 朝蕎麦

    紹介。

    2024年

    Japan Expo Sud Marseille

    フランスの蕎麦粉で十割蕎麦打ち。

    実演回数

    • ステージ 1回
    • ブース 3回

    資料確認済み。

    RESIDENCE TAKANO

    2024年3月13日〜23日

    マルセイユにて期間限定イベント開催。

    提供

    • 手打ち蕎麦
    • 唐揚げ
    • かき揚げ
    • 自家製餅

    結果

    予約満席。

    フランス深化期

    2025年

    護摩蕎麦を通じて

    • 呉汁文化
    • 大豆文化
    • 日本料理の哲学

    を発信。

    2026年

    Japan Expo Sud Marseille

    SOBA TAKANOとして出演。

    Marseille

    KOISHIにて護摩蕎麦提供。

    Dijon

    Dijon

    十割蕎麦マスタークラス開催。

    地蕎麦完成形

    • フランス産蕎麦粉100%
    • フランスの水100%
    • フランスの空気100%

    による十割蕎麦。

    つけ麺専門店 高の 開始

    国産小麦100%手打ちラーメン。

    蕎麦とラーメン手打ち二刀流へ。

    確認済みメディア掲載・出演一覧

    書籍・雑誌・Web

    • 錦糸町亀戸食本(2015)
    • 錦糸町亀戸食本(2016)
    • 散歩の達人(2017)
    • 散歩の達人(2022)
    • 栄養と料理(2022)
    • おとなの週末 Web
    • 文春オンライン
    • 東スポWeb
    • 柴田書店『蕎麦前とつまみ167品』

    テレビ

    • 名医のTHE太鼓判!
    • ぶらり途中下車の旅
    • スクール革命!
    • バゲット
    • 夕焼け酒場
    • 太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選(2回)
    • news every.

    高のの歩み

    呉汁を蕎麦にした。

    護摩蕎麦が生まれた。

    全国メディアに紹介された。

    そして蕎麦粉を持って海を渡った。

    2023年、日本の蕎麦粉と日本の温泉水をフランスへ運び、

    2024年、フランスの蕎麦粉で十割蕎麦を打ち、

    2026年、その土地の蕎麦粉、その土地の水、その土地の空気で打つ

    「地蕎麦」

    へ辿り着く。

    これが、亀戸養生料理 高の、そして SOBA TAKANO の歴史です。

    SOBA TAKANO

    亀戸 養生料理 高の

    東京都江東区亀戸。

    十割蕎麦とGOJIRU STYLEを発信しています。

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